障害者向け福祉サービスには介護保険のようなしくみはありませんが、国・都道府県・市区町村が独自に行っているサービスも含めて公的支援制度が数多く用意されています。ただ、あまりに種類・内容が多岐に渡るため、横断的に福祉制度に詳しい専門家に一度ご相談いただくこともご検討ください。基本的に相談窓口はすべてお住まいの市区町村ですが、担当がすべて市区町村というわけでなく、その後都道府県を案内される場合もあります。(2023年8月11日更新)
障害者手帳
障害者手帳とは、
身体・知的・精神の3種類があり、名称は発行する自治体によって少しずつ異なります。交通機関、博物館への入場料等さまざまな割引制度が設けられています。身体・精神については通常医師の診断書が必要です。また以下にあるような各種サービスを受けるためには公的に障害者であることを認定するともいえる障害者手帳を所持していることが原則必要となります。
障害者手帳はどんな人がもらえるか(申請の条件)
障害者手帳を受けられる状態であるかどうかを主治医が判断し、その主治医が発行する診断書に基づき行政側で審査が行われます。障害者手帳をもらうためにはこの審査に通る必要があります。
障害者手帳の等級
障害者手帳の等級は、1・2・3級の3種類に分かれています
障害者手帳取得のメリット
障害者手帳取得のメリットは、やはり、各種割引や減免制度を受けられたりすることだと考えます。
障害者手帳の申請方法
お住まいの市区町村の障害者担当窓口となります。
そこで、申請書類とともに、市区町村側に求められた必要書類(医師の診断書等を提出します。詳しくはお住まいの市区町村の担当窓口にお尋ねください)
障害者手帳の更新
原則、障害者手帳には有効期間があり、それ以上更新を希望する際は改めて継続申請を提出することになります。その際、医師の診断書もしくは診断書でなくても障害年金受給の証明書で診断書の代わりとみなされる場合もあります。
なお、障害年金については、こちらをご覧ください
障害福祉サービス
障害福祉サービスの種類
介護給付
居宅介護:いわゆるホームヘルプ。身体介護 家事援助 通院等介助など
障害支援区分1以上の障害者、障害児
重度訪問介護:重度の障害者が、自宅で日常生活をおくるための総合的な支援を行うもの
障害支援区分4以上の障害者
同行援護:視覚障害者が外出する際の同行
行動援護:自己判断能力が制限されている障害者の移動・外出時に必要な援助を行うもの
短期入所:いわゆるショートステイ。自宅で介護する人が病気などの場合などに、短期間施設に入ってもらい必要なサービスを提供するもの(いわゆるレスパイトケア) 障害支援区分1以上の障害者・児
療養介護:医療と常時介護を必要とする人に、医療機関で医療・介護を行うもの
障害支援区分6(ケースによっては5)の人
生活介護:常に介護を要する人に、介護や生産活動の場を提供するもの
原則障害支援区分3以上の人
施設入所支援:施設入所者に、夜間・休日に必要なサービスを行うもの
原則障害支援区分4以上の人など
訓練等給付
自立生活援助:一人暮らしに必要な力を補うため、定期的な訪問等により必要な支援を行うもの
共同生活援助:グループホーム。夜間や休日、共同生活を行う住居で、各種サービスを行うもの。
①介護サービス包括型 ②外部サービス利用型 ③日中サービス支援型があります
自立訓練(機能訓練):自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間必要な訓練を行うもの
自立訓練(生活訓練):自立した日常生活又は社会生活ができるよう、一定期間必要な支援・訓練を行うもの
就労移行支援:一般企業への就労を希望する人に、一定期間、スキル向上のための必要な訓練を行うもの 期間は最大で3年間
就労継続支援A型:一般企業への就労が困難な人に、雇用して就労の機会を提供するとともに、必要な訓練を行うもの
就労継続支援B型:一般企業への就労が困難な人に、就労する機会を提供するとともに、必要な訓練を行うもの
就労定着支援:一般就労に行こうした人に、生活面の課題に対応うするための支援を行うもの
期間は最大3年間
地域相談支援給付
地域移行支援:入所・入院している障害者に、住居の確保などの地域における生活へ移行するための支援を行うもの
地域定着支援:一人暮らしをしている障害者に、夜間を含む緊急時における連絡などの支援を行うもの
障害児通所支援
児童発達支援:日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練などの支援を行うもの
放課後等デイサービス(いわゆる放課後デイ):放課後または休校日に、生活能力向上のための必要な訓練、社会との交流促進などの支援を行うもの
保育所等訪問支援:障害児に対して、障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援などを行うもの
医療支援
自立支援医療費:医療費の公費負担制度
療養介護医療費:医療のほかに介護が必要な障害者に支給されます
医療型個別減免
高額障害福祉サービス費:障害福祉サービスと介護保険のサービスを両方受けた場合、かかった費用の合計額が一定の限度額を超えるときには、その超えた分についても高額障害福祉サービス費が支給されます。
日常生活用具給付等事業
日常生活用具給付等事業とは、障害者の日常生活がより円滑に行われるための用具を給付又は貸与する事業のことです。6つの種類に分けられます。ただし具体的な提供内容は自治体によります。
- 介護・訓練支援用具 特殊寝台、特殊マットその他の障害者の身体介護を支援する用具並びに障害児が訓練に用いるいす等のうち、障害者及び介助者が容易に使用できるものであって、実用性のあるもの
- 自立生活支援用具 入浴補助用具、聴覚障害者用屋内信号装置、特殊便器、火災警報器、自動消火器などその他の障害者の入浴、食事、移動等の自立生活を支援する用具のうち、障害者が容易に使用することができるものであって、実用性のあるもの
- 在宅療養等支援用具 電気式たん吸引器、盲人用体温計、パルスオキシメーターその他の障害者の在宅療養等を支援する用具のうち、障害者が容易に使用することができるものであって、実用性のあるもの
- 情報・意思疎通支援用具 点字器、人工喉頭その他の障害者の情報収集、情報伝達、意思疎通等を支援する用具のうち、障害者が容易に使用することができるものであって、実用性のあるもの
- 排泄管理支援用具 ストーマ装具、紙おむつなどその他の障害者等の排泄管理を支援する用具及び衛生用品のうち、障害者が容易に使用することができるものであって、実用性のあるもの
- 居宅生活動作補助用具 障害者の居宅生活動作等を円滑にする用具であって、設置に小規模な住宅改修を伴うもの
その他
補装具等支援:義肢、装具、車椅子などの給付についての費用を補助する制度
(参考)共生型サービス
通常、障害者向けサービスと高齢者向けサービス(介護保険)の両方を受けることのできる方については、原則介護保険の活用を優先します。ただし、それでは問題も生じたため、2018年から「共生型サービス」といわれる障害福祉サービスと介護保険を同時に利用できるサービスが誕生しました。
障害福祉サービス利用のためには
負担のしくみ
原則1割負担です
利用手続きについて
大まかな流れは以下のとおりです(自治体によってこの順番が異なる場合があります)
① まず市区町村に利用申請
② 障害支援区分の判定
③ ヒアリング(サービスの利用意向の聴取が行われます)
④ サービス等利用計画案を提出
⑤ 支給決定
- Q支給決定や障害支援区分認定に不服がある場合はどうする?
- A
不服申立て(審査請求)を都道府県知事に行うことが可能です
障害者をサポートする制度
成年後見制度
成年後見制度については、詳しくはこちらをご覧ください
諸手当
特別障害者手当:重度の障害によって日常生活において特別な介護が必要な20歳以上の方に支給されるもの
障害児福祉手当:重度の障害によって日常生活において特別な介護が必要な20歳未満の方に支給されるもの
特別児童扶養手当:20歳未満で、障害をもった児童をもつ両親などに支給されるもの
ほか心身障害者福祉手当などがあり、自治体独自の上乗せ支給がある場合もあります。
また、生活福祉資金の貸付制度(社会福祉協議会)もあります。
住宅関係
住宅改造費、グループホーム等への家賃などの助成制度があります(自治体によります)
自動車関連
自動車改造費、ガソリン代、福祉タクシー利用券などの助成制度があります(自治体によります)
サポート内容
以上の各種申請手続き代行やご相談を、月決め料金(初回費用別途)で承ります(いわゆるサブスクリプション方式)
当面の間は、常識の範囲内であれば回数・時間制限は設けません
料金
金額(税込) | ||
上記項目一式(サブスク) | 1.5万円/月 | (初回別途3万円) |
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