障害年金に関するトピック

障害年金に関連するトピック
障害者特例(特別支給の老齢厚生年金の特例)
障害年金ではなく、特別支給の(65歳前)老齢厚生年金の特例です。障害年金請求時の3要件を満たさない方でも、障害状態(1~3級)に該当すればこの特例を受けられる可能性があります。障害年金受給中の方であれば、通常障害者特例の請求もあわせて年金事務所側が行っていますが(ただし、障害年金と老齢年金は、65歳前はどちらか一方しか受けられない)、障害年金請求を行っていないと、年金機構側から勧められることはないため、特に初診日要件、納付要件を満たさず障害年金請求できていない方は、一度確認されるとよろしいかと思います。(ただし男性の場合は昭和35年度生まれの方までの制度です)
障害者特例の要件
1.現在、厚生年金保険の被保険者でない
2.障害等級1級~3級に該当
例)昭和34年5月生まれの男性
【原則】報酬比例部分:64歳~
定額部分:発生なし(65歳から老齢基礎年金)
【障害者特例】
報酬比例部分64歳~
定額部分発生64歳~
加給年金(もしあれば)64歳~
①障害厚生年金受給の見通しはなく、障害基礎年金受給の可能性のみだが、3級該当のため受給困難
しかし、障害者特例は3級相当であればよいので、問題なし
②障害年金は、初診日要件や納付要件を満たさないと受給できないが、障害者特例は「障害の状態」にありさえすればよい
障害者特例に関する留意点
1)もし障害基礎年金の受給権もあるのであれば、有利選択を考える時、手取り額を考えること
【老齢】課税 【障害】非課税
税金のみではなく、社会保険料にも影響がある
2)厚生年金被保険者でないことが条件なので、
厚生年金加入で再就職した場合は、定額部分(+加給年金)が止まる場合があることを認識
3)長期加入者特例(厚生年金加入期間44年)は条件を満たせば自動的につくが、
障害者特例は自ら請求しないとつかない
4)原則請求日の翌月分から支給⇒遡及しないということ
ただし障害厚生年金等の受給権があった場合は、それに合わせ遡及可能
障害年金に関する最近の制度変更
障害年金に関する最近の制度変更点などを、政府審議会資料からまとめてみました。
ここ数年で変更になったこと
H28度(2016) 精神の障害に係る等級判定ガイドライン策定
H29度(2017) 全国の障害年金の審査業務を障害年金センターに集約し、審査業務を一元化
(H27(2015) 障害基礎年金の障害認定の地域差に関する調査結果公表 4.0~24.4%と大きな開き)
R元度(2019) 複数の障害認定医が認定に関与する仕組みの導入(セカンドオピニオン)
障害認定審査委員会の設置
R3度(2021) 障害認定基準改正 眼の障害
事務手続き
【R元年(2019)】
1)20歳前障害基礎年金受給者に係る所得状況届の提出省略
2)障害状態確認届(診断書)の作成期間の拡大
前:1か月以内⇒現:3か月以内(提出期限前)
3)障害年金の不利益処分等に係る理由記載の充実(請求を棄却する不支給決定等について)
4)脳脊髄液漏出症に係る障害年金の初診日の取扱いの明確化
【R2年(2020)】
5)同一傷病かつ同一初診日で障害年金を再請求する場合における初診日証明書類の取扱見直し
6)20歳前傷病に係る障害基礎年金における初診日証明手続きの簡素化(病歴・就労状況等申立書の記載簡素化)
7)障害年金受給権者等に係る障害状態の再認定の取扱いの見直し(長い更新期間の設定を検討)
【R3年(2021)】
8)線維筋痛症に係る障害年金の初診日の取扱いの明確化
【R4年(2022)】
9)化学物質過敏症患者に対する障害年金制度に係る周知広報
障害年金と老齢年金との関係
障害年金は障害というリスクに対して支払われる年金、
老齢年金は加齢というリスクに対して支払われる年金です。
ゆえに、老齢期であれば、どちらでも受け取り可能なのですが、どちらか一方を選ぶ必要があります。
× 障害基礎年金と老齢基礎年金
× 障害厚生年金と障害厚生年金
ただし例外があります。
〇 障害基礎年金と老齢厚生年金
この組み合わせでしたら、両方同時に受け取ることが可能です
不服申立て(審査請求・再審査請求)
もし請求した年金が不支給と決定されるなどした場合、その決定に対し異議を唱えることができます。
2審制をとっており、1審めを審査請求、2審めを再審査請求といいます。
不服申立ての申立て先
①審査請求⇒社会保険審査官(全国数か所の厚生局の中にいる)
②再審査請求⇒社会保険審査会(東京のみ)
不服申立ての留意点
決定内容(例えば年金の不支給決定)を知ってから、90日以内に行う必要があります。
なお、当サイトを運営するオフィスでは、その不服申立てのサポートをさせていただいております。
詳しくはお問い合わせください。
障害年金 不支給→支給に変わった例 社会保険審査会裁決例より
多いか少ないかでいえば、少なくはありますが、審査請求では決定が変わらなかったものが、再審査請求では変更になった例があります。